より豊かなコミュニケーションをとるために自分の長所を見つめ直す、石井浩子さんの「『素敵な私』自己発見」。あらかじめ「自分の良いところを50個探してリストを作る」という宿題が出されており、受講者のみなさんは良いところをびっしり書き込んだリストを持参しました。
■体全体でコミュニケーション
年末で多忙な日々を送る受講者のみなさんがリラックスして講座に臨めるようにと、体のストレッチで講座はスタート。そうは言ってもただのストレッチではありません。一人が体の一部分をストレッチするのを他の人がまねる、というのを交代で行います。
石井さんによると、コミュニケーションにおいてボディ・ランゲージは不可欠であるとのこと。相手の動きやリズムに合わせたりまねをすることが、相手の話を受け入れようとする自分の姿勢を伝えるのです。相手の気持ちを遠ざけるようなポーズを無意識にしてしまう心当たりがあるならば、それが癖であればなおさら、普段から相手の動きを意識した方がよいというアドバイスをいただきました。
■思いを言葉で表せば、目標が見えてくる
ここからは各自持ち寄ったリストをツールに進められました。まずはペアになり、一方が自分のリストを読み上げて相手がそれにリアクションをするという形で、互いに良いところをシェアしました。
次に「今から10年間、自分の長所を生かして過ごしたと仮定する。そして10年後、再会した他の受講者に『いま自分がどんな人生を送っているか』を語る」というテーマで、一人ずつ演台で発表することに。この課題には、コミュニケーションそのものが常に即興であると石井さんのお考えが活かされています。突然出された課題であるにも関わらず、みなさんは自分の良いところを紹介しながら、安定して前向きな10年後の生活を生き生きと発表していました。
石井さんは、自分のビジョンを言葉にすることはとても大切なことだと述べられました。なぜなら、自分が本当にやりたいと思っていたことを発見できるからです。
このワークショップを通して、石井さんは「言葉が持つパワー」の素晴らしさを伝えたかったそうです。自分の良いところを言葉に発するのは自分を肯定することであり、自分が認めた長所はコミュニケーションにプラスに作用して、温かい人間関係を築くことができるというのです。
■「素敵な私」になるために
最後に感想を述べ合いました。「これからは自分を積極的に肯定していきたい」「互いを認め合うことの大切さを知った」という声や、3回連続で受講された方の中には「1回目に比べると、自分も含め他の受講者の方の表現力が豊かになった気がする」という方も。
「自分に厳しいことは時として自分の身動きをとれなくしてしまいます。ですから、『今日はAができなかった。でもBができた』というように、意識的に自己肯定する習慣を身につけるのが大事。もし頻繁に自己否定していると思うならば、1回自己否定したら5回自己肯定するよう心がけて下さい」
そんな石井さんのメッセージで石井さんの講座シリーズは幕を閉じました。