
男性には風当たりが強い(IPウーマン・35歳)
冗談じゃありません! 仕事のためにプライベートや家庭が犠牲になるなんて、絶対に許せません。こういう質問自体、「私と仕事とどっちが大事なの?」と同じくらい不毛です。我が家は、自他共に認める「プライベート優先派」。私自身は専門職なので、自分の仕事さえやっていれば文句を言われることはなく、不利益を被ったことも未だないですが、夫は大変だったようです。ふたりでフルで働いていれば、子どもが熱を出したら夫が休まねばならないときもありますが、会社はそれを理解してくれない。「何でお前が休むんだ?」と。プライベート優先を実践するには、少なくとも男性には風当たりが強い世の中だと思います。
家族に理解し、協力してもらえるように(osasan・福島・パートナー有・60歳)
責任を持って仕事をしていく立場になると、すべてが自分の思い通りに行くとは限らないと思います。私生活や家庭を犠牲にしても構わないというのではなく、どちらを選択するかという状況になったとき、一概に家庭や自分の生活を優先することは出来ないということ。そのためにも、自分の仕事を家族に理解してもらえるような、協力してもらえるような仕事をしていくように努力しています。私の場合は、自分の仕事を家族に詳しく説明をして、なぜ、仕事を家庭や自分の時間よりも優先するかということを分かってもらうように努めていますし、時間のある限り、家族の時間を大切にしています。
在宅介護をしながら仕事してます(motokuro・大阪・パートナー有・47歳)
キャスターの問いかけと少し意味合いが違うかも知れませんが、現在、実母を在宅介護しながら仕事を続けています。ケアマネと近所の内科医と相談しながら、綱渡り状態です。何度も辞めようか介護休職を取ろうか悩みながら現在に至ってます。ほんの少し前だと辞めているところでしょうが、なんていい制度が出来たんだろうとこれだけは政府に感謝しています。ただ母のずっと家にいて欲しいという気持ち(多分)を思えば、犠牲になっていると思います。私の会社は統括合併後、残業奨励会社で、恥ずかしい話ですが残業を多くした人が認められるという、世にも珍しい会社なんです。もともと残業をする者は要領が悪く無能とみなされるという考えなのでよっぽどで無い限りしない主義ですが、今の部署は理解ある上司と同僚に囲まれて、終業後すぐ帰宅しています。それでも私の時間はありません。また、家族へもしわ寄せがあるので、せめてフレックスを取り入れて欲しいと思います。
女性にとっては特に……(saecho・神奈川・パートナー無・27歳)
ある程度までは、報酬をいただいて仕事をしている訳ですから、周囲に迷惑のかからない仕事をするために私生活を抑えなくてはならない部分もあると思います。ただ、特に女性に関しては出生率の低下している現代、働きやすく、なおかつ家庭も持ちやすい環境を周囲も用意しなくてはならない気がしますね。

生活と仕事は車の両輪(あきんぼ・東京・38歳)
私生活(家庭)と仕事は車の両輪だから、どちらが欠けてもダメなんだ、と家庭の相談を聞いてくれた上司に言われました。やはり、仕事と家庭のバランスが取れていなければ、どちらも良い結果にはならないと思います。身の回りには、数名ですが、どんなにプロジェクトが大変なときも、身内の病気や子どものトラブルのときは「帰れ」と言ってくれる上司がいます。だからこそ、私の会社は成り立っている(大会社だからできるのでしょうが)のだと感じています。
「犠牲」だとは考えないように(はしけい・静岡・パートナー有・36歳)
現実には、確かに私生活や家庭に影響を及ぼすことはあると思いますが、あえて、そのように考えないようにしています。「犠牲」になる……って、どこかマイナスイメージですよね。子どももまだ小さいので、3歳児神話を信じている大人達の中には、働く私を批判する人も多いですけどね。私自身は「母ちゃんは家事はちょっと手抜きだけど(笑)仕事も楽しくやっているんだぞー」と息子には語りかけています。働けることに感謝し、そこから人として得る物があれば、あとは自分の考え次第ではないでしょうか。
今は目標のために(なごん・大阪・パートナー無・26歳)
仕事のための「犠牲」て何でしょう。私は2度の転職経験を経て初めてやりがいのある仕事についています。昔は仕事の都合で私生活(定時の後)に影響が出るのはすっごく嫌でした。でも納得できる仕事に就けた今は違います。綺麗事かも知れませんが、仕事をするということは必ず何かしらの目的があると思います。独身一人暮らしの私にとって、今までの仕事は自分の生活を支えるためと言う目的だけでした。でも今は、更に自分を成長させ続けたいと言う目的も加わっています。今の仕事はとても忙しくて、深夜残業に休日出勤は当たり前ですが、やりがいを感じています。友達と遊ぶ機会は減りましたが、その分メールで交流したり時間の調節がついたときはゆっくりお話もします。急な仕事の締め切りの変更で彼との約束がキャンセルになることもありますが、その場合は謝り、「仕事なんだから仕方ないでしょ」とは言いません。そうすれば相手も理解してくれます。もちろん、いつか許してくれない日が来ることもあるでしょうが、その時はたぶん仕事を優先すると思います。私自身は人生を仕事だけにつぎ込む気はないです。だから早く片付いた日は定時ぴったりで帰宅してゆっくり遊びに行きます。休みも取れるときに取れるだけとります。まあ、そんな機会めったにないですが……。それでも自分が納得して自分を磨いてくれる仕事なので頑張れます。まだ私は、自分がいなくては会社の経営に支障をきたすような仕事を任されたわけではないのでこんなことをいえるのかもしれません。5年後同じ質問に対し反対の意見を出しているのかも知れません。それでも今は「目的のために頑張っている仕事のことで生まれる犠牲なんてない」と胸を張って言いたいです。
地位のための競争からリタイア(琴祐・神奈川・パートナー有・33歳)
フリーランスになって一年半、結婚していますが子どもはなく、お互いの両親も健在で今のところ比較的自由な立場で社会に存在している夫婦ですが、介護業界で働く夫は超多忙。サービス残業当たり前で昇給もない会社で働いていますが、高齢者という「人生の終盤」を見続けている夫と、「会社という組織存続」のための一員でなく「個人」として生きたいと思う私は2人で「何のために働くのか」よく話します。それは「家族と健康で幸せに暮らすため」であり、もっと平たんな言葉でいうと「遊ぶため」です。社会的地位を上げようというところから早々にリタイアした30代なかばの夫婦です。過ぎたるを望まなければ、満足のいく人生を得られるはずと思います。ヨーロッパ人の心根だけでも見習いたいですね。