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中国株を、買ってみる
さて、昨日はわたしたちが買える中国株はせいぜい300銘柄に満たない、ということをお話ししました。では、「具体的に買ってみよう」と思ったら、どうしたらよいのでしょう。 1.証券会社……
株には詳しくありませんが、先月中国株を購入してみました。国内のミニ株投資をしていましたが、塩漬け状態になっていたため、思い切って売り中国株にシフトしました。自分で勉強し3銘柄を購入しましたが、安く多くの株数を購入できるため、わくわくした気分になります。でも、現地委託手数料や印紙税をはじめさまざまな諸費用がかかり、ある程度株価が値上がりしないとリーターンがない状況でもあります。一方、中国は今後国際的なイベントがめじろ押しですし、中国通貨・元の切り上げの話題もありますので魅力的な投資のような気もします。余裕ある資産で中長期に気長に投資するのに向いているのではないでしょうか。
中国は日本企業もたくさん進出している上に急成長しているので中国株には大変興味があります。でも、どこで購入できるのか、手数料はどうなのか、企業情報はどうやって入手するのかなどという基本的なことがわからないため実際には購入していません。また、「中国株で1億円儲ける」といった少々うさんくさいタイトルの本が巷に多く出回っているためにさらに購入をためらってしまいます。
以前、中国ビジネスに関わったことがあるのですが、その経験があるがゆえに中国のカントリーリスクの高さが気になります。とは言うものの、中国市場が魅力にあふれていることもまた事実。だからわたしは、直接中国株を買うのではなく、中国株で運用する投信を買っています。自国の市場の動きでさえ予測できないのに、多国の株を買うのはあまりにもリスクが大きいので、外国に関してはプロにお任せしたほうが得策だと思いますね。
中国ブームですが、いまだにすさまじく色落ちする子ども服や、首を傾げたくなる玩具に付いている“Made in Chaina”の表示を見ると、買いたくない!と思ってしまいます。従って株も買いたくありません。わたし個人の勝手なイメージの問題ですが。
さて、昨日はわたしたちが買える中国株はせいぜい300銘柄に満たない、ということをお話ししました。では、「具体的に買ってみよう」と思ったら、どうしたらよいのでしょう。
1.証券会社に口座開設
まず、中国株を取り扱っている証券会社に口座を作ります。
一般の株取引開始と同様にネットからで大丈夫。口座ができたら10万円〜20万円程度を入金しておくとよいと思います。いざという時、スムーズに買えて便利ですよ。
今では銀行口座からオンラインで証券口座へ資金を移動でき、しかも手数料が無料というケースが多いので助かりますね。
2.銘柄を選ぶ
次に、肝心の銘柄選択ですが、日本の高度成長期に大きくなった企業をイメージしてみるのがひとつの「手」です。
社会資本整備では鉄鋼、橋梁、コンクリ、セメント、道路舗装機械、各種建設機械、ガラスなど。次に会社員生活をする人たちの需要で利益獲得機会が多くなる業種。スーパー、百貨店、住宅、時計、宝飾品、インテリア、銀行、保険、自動車、製薬、化粧品、家電など。今の中国の資本主義サイクルで活躍する企業は、上記の中にあるのではないでしょうか。もう少し時間が成熟すれば、サービス、アウトソーシングなど日本の80年代くらいから成長が始まった企業に注目してみるのもいいと思います。
さて、中国株は手数料が高いという点ですが、国内の中国株取り扱い企業に支払う手数料が1,500〜2,500円前後、さらに現地証券会社に支払う手数料がかかります。ここに為替リスクが伴いますので、短期間に利幅を取るのは難しいと思います。
仮に買い付け総額10万円として、国内証券に2,000円と消費税を支払い、現地証券に500円支払ったとしましょう。手数料だけで2,600円かかっているので2.6%の経費率。往復では5%以上にもなるので、確かにこの比率は痛いかも。
でも、高配当や株式分割実施企業も多いので、配当で経費帳消しにできるケースもあります。
たとえば香港株のシンセン高速道路0548が日本円株価約25円、配当利回り約7%、ハンセン銀行0011(100株単位)が日本円株価約1,400円〜で配当利回り約4.9%、駿威汽車0203(デンウェイモーターズ)が日本円株価約41円、配当利回り約2.36%です。
初年度、放置ができ、また、為替が有利に反転するまで待てるなら、配当利回りで手数料を補えるのではないかと思います。
企業情報は、中国株を扱う証券会社のサイトなどで閲覧でき、チャートも見ることができます。中国株ニュースを配信している企業もありますよ。
ただし、誤記、誤報などの問題や、業績が増益となっていても粉飾決算で突如倒産するケースもありますので、有名どころで欧米・日本の有名企業とも提携しているような優良企業狙いがオススメです。指値は前日終値で指すといいかも。
銘柄選択が大変だと思う場合は、野村も含め世界的に有名な運用企業のファンドがオススメです。大陸系企業も入っているものや外国人専用市場銘柄メインのものなどいろいろあります。よく目論見書を読んで選んでみましよう!
木村佳子
株式評論家 ファイナンシャルプランナー